
概日リズム睡眠障害には・・・
● 睡眠相後退症候群:
眠る時間帯が慢性的に遅れた状態になり、昼頃にならないと起きられない。
● 睡眠相前進症候群:
早い時刻から眠くなって寝てしまい、日が昇る前に目覚めてしまう。
● 非24時間睡眠覚醒症候群:
毎日数時間ずつ入眠・覚醒時刻が遅れていく。
などがあります。

私たちの体の中には「体内時計」が備わっており、この時計の働きで毎日決まった時刻に様々なホルモンが分泌されたり、睡眠・覚醒を繰り返したりといった「体のリズム」が生まれます。
体内時計の周期は24時間から少しずれており、10分から1時間ほど長くなっています。そのために室内時計や太陽など時間を知る手がかりのない環境で長期間生活すると、眠るタイミングが毎日少しずつ(1時間程度)遅れていくことが知られています。
私たちは毎日、体内時計と地球の時刻とのずれを修正し、体のリズムを地球の24時間リズムに合わせながら生活しています。

体内時計の中心は、脳の中の視交叉上核という場所にあります。脳にある体内時計は、「光」によって、周期を早めたり遅らせたりすることがわかっています。朝の時間帯に光を浴びると、リズムの位相は前に動きます。逆に、夜の時間帯に光を浴びると、リズムの位相は後ろに動きます。
また体内時計は、脳だけでなく、筋肉や肝臓、肺、心臓などの臓器にも存在します。内臓にある時計が生み出すリズムは、食事の時刻によって変わることが判明しています。
体のリズムを無視した生活を送っていると、概日リズム睡眠障害になりやすくなります。
以下のような生活をしていませんか?
● ついつい夜ふかししがちである。
● 夜、パソコンやゲーム、携帯電話の画面を見ている。
● 食事時間が不規則。
● 朝食を食べない。
● 睡眠不足になりがち。
● 休みの日は昼頃まで寝ている。
● 日中(特に朝)、明るい場所で過ごさない。

概日リズム睡眠障害を治して適切な時刻に眠るためには、体内時計を調節し、そのリズムを整えていくことが必要となります。
治療法としては、朝の高照度光照射、時間療法、メラトニンや睡眠薬の服用などがあります。
治療例
● Aさん(高校生):夜になると目が冴えてなかなか眠れず、ゲームをして過ごしている。 午前3時-午前11時頃の睡眠。毎日遅刻している。
夜9時以降のゲームは控え、1時には消灯していったん布団にいくようにした。
眠れなくてもリラックスして目を閉じるようにして頂く。ご家族に協力してもらい、最初の2週間は9時に起こしてもらう。 1時間明るい光を浴び、その間に朝食。
徐々に起床時刻を早め、7時に起きられるようになった。
平日は忙しく残業が多い。深夜に帰宅後食事、入浴、ネットなどで就床は2時頃。
なかなか寝つけない。起床困難、日中の眠気で困っている。
残業時は、サングラスをしてパソコン作業をして頂いた。夜9時にメラトニンを服用。
帰宅後はなるべく早く就床できるよう食事や入浴の仕方を工夫。休みの日も朝いったん起きて明るい場所で朝食をとって頂いた。1ヶ月後、起床困難や体のだるさ眠気がなくなり、寝つきも改善した。
カウンセラーと相談しながら、自分にあった対処法・実践法を見つけ、問題を解決していきます。